スウェーデンの夏の自然を目でも舌でも味わう

スウェーデンの宿の庭に咲いていた野ばら(イヌバラ)です。スウェーデン語でNyponros(ニーポンロス)。

ロールストランドのシリーズに、そのままズバリNyponros(ニーポンロス)と名付けられたシリーズがあります。

以前Nyponrosについて書きました。
スウェーデンに咲いた美しい野バラのプレートとカップ
作者のジャッキー・リンドについてはこちら。
English man in・・・

Nyponrosは絵や写真では何度も見ていますが、夏にスウェーデンに来たことは無かったので、実物は初めて見ました。花ではなく、実(ローズヒップ)が生っているのは、秋の買い付けでいつも目にしています。スウェーデンでは、そのローズヒップを使ったスープ「Nyponsoppa(ニーポンソッパ)」というデザートスープがあります。ニーポンソッパはいつかチャンスがあれば食べてみたいスウェーデン料理のひとつ。

閑話休題

2日目1軒目。

ここでお昼ご飯をご馳走になりました。パンと具が出てきて自分で好きなだけ乗せるスタイルは、典型的なスウェーデン飯。

食後に手作りのケーキが出てきました。上にたっぷりと乗っているのは、野イチゴです。スウェーデン語でSmultron(スムルトロン)。酸味が強く、甘いケーキと合わせると美味しい!

庭に自生しているものを摘み取ったといい、実際になっているところを見せてくれました。

Smultron(スムルトロン)も様々なスウェーデンの食器や飾り陶板に描かれているものは見ていましたが、実物を目にするのは初めて。夏に来ると、スウェーデンの製品がいかに夏の自然からモチーフを得ているのを実感します。

さて、それはともかく、この日の2件目で面白いものを見つけました。カップにかぶせるように板が付いているのが分かりますか?

これは、男性がコーヒーを飲む時に口髭が汚れないようにするためのカバーです。男性が口髭をはやしていた時代の製品。買い付けはしませんでしたが、面白かったので記録用に写真を撮りました。

そして、翌日に訪問したディーラーさん宅でお昼ご飯をご馳走になりました。こちらでもクラッカーに好きな具を乗せるスウェーデン方式。手前にある黄色い実はヨーロッパでは古くから食べられている食用のほおずきです。

そうして、午後から夕方にかけてもう数軒周って、スコーネでの買い付け終了です。

スウェーデンを立つ日は、梱包した荷物を発送の手配をして、お世話になった宿の部屋を片付け、いよいよ夏の最終目的地、デンマークのサマーハウスへと出発しました。

ところで宿にあった、スウェーデン名物たらこチューブ、Kalles Kaviar(カッレスキャビア)のキャラをプリントしたクッションがツボにはまりました。

欲しいなあ。

ミタ


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イチゴ屋台とスウェーデンの買い付け

リンショーピンを離れ、スウェーデンの南部スコーネ地方まで一気に南下。花咲く野原が美しい南スウェーデンの風景にパッと気持ちが晴れやかになります。

スコーネ地方は17世紀までデンマークの一部で、言語や文化面でデンマークの影響が強く残っています。言葉は私には分からないのですが、いつもレンガ作りの家々を見ては、スウェーデンというよりはデンマークっぽいなあと感じています。

スウェーデンと言えば、こんな赤い木造住宅が目につきますものね(2011年にスウェーデン中部で撮った古い写真です)。

さて、今回は寄り道が多かったので、いつもの買い付けと変わらない量を、いつもよりも短い日数で買い付け。もっとも、ディーラーさん訪問と買い付けに割ける日数は変えられないので、梱包日と予備日が犠牲になります。

初日の1ヵ所目。

続いて初日の2カ所目。躍動感ある写真ですが、この時は記録用のつもりで何かが分かればいい程度だったので、ぶれているけどまあいいかって(ブログに使うならちゃんと撮ればよかったですね)。

帰り道で路上イチゴ販売店発見。イチゴの屋台は夏の風物詩。見ていると、次々に車や自転車で人がやって来て順番待ち状態。

現地から「夏の風物詩」と写真をツイッターに投稿したら『夏とは思えない服装』と鋭い突っ込みを頂きました。

路上だけでなく、スーパーにも臨時屋台が出ていました。スーパーに入った時は売り子さんがいたのですが、出てくると閉店していました。イチゴを撮れなくて残念。

知り合いによると、イチゴ売りは高校生の夏のバイトの定番とか。どうりで、どのお店の売り子さんも若く、通る人に声掛けするでもなく、下を向いてずっとスマホをいじっているのかと納得。ティーンエイジャーがぶすっとしているのは世界共通。でもこの年になれば、例えぶすっとしていても、あらまあ子どもだわあ、と可愛らしく見えるのものです。

買い付けに使った3日間を一気に書こうと思いましたが、長くなったので続く。

ミタ

日本では学生の冬休みの定番バイトに駅前の甘栗屋台がありますよね?


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いよいよ仕事モードに切り替え

2017年夏の買い付けはスウェーデンのみで、レジャー半分、仕事半分にしていました。そして、いよいよ仕事がスタートです。いつもの買い付けではコーディネーターさんに頼むことは無いのですが、今回はリンショーピンでオルソン恵子さんにガイドをお願いしました。

夏至祭明けという事で、まだ営業していないお店もあったところ、恵子さんの馴染みのお店をわざわざ開けて頂きました。これが味気ない写真なのは、買い付けた物の記録用だからです。

もうちょっと味のある写真というと、恵子さんがご自身のインスタグラムにアップした1枚がこれかな?

ヴィンテージ雑貨のお店Fukuyaさんの買付けに同行中🍀 笑顔の三田さんと真剣な顔のKentおじさんのコントラスト😄笑 #北欧買い付け#スウェーデン#北欧ヴィンテージ #fukuya北欧 #フクヤ北欧 #vintageporslin #arabia #アラビア#北欧食器 #keikoolsson北欧雑貨めぐりツアー

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これも記録用ですが、ちゃっちゃっと撮った割には、ガラスの小鳥と、グスタフスベリの小鳥が背景がぼけたいい感じの写真になっていました。


別のお店ではリサ・ラーソンのABCガールなどを買い付けました。

次のお店が開くまで少し時間があるというので、恵子さんの作品を販売しているショップ兼、共同アトリエにお邪魔しました。

ショップでは恵子さんとアトリエを共有しているアーティストたちの作品も並んでいます。

アトリエの入り口にはシフト表。アーティストたちでお店番を順番に担当しているのだとか。

アトリエの入り口が並んだ通路です。

一番奥が恵子さんのアトリエ。素敵。

恵子さんの人柄が分かる整理整頓された作業場。コンパクトで使い易そうな空間はクラフト好きには憧れの空間です。

アトリエの向かいには広々とした公園がありました。

恵子さんと別れた後に食べようとお弁当を作って持って来ていたので、一緒にお昼にしませんかと誘うと「お弁当作ってきたんですか!」と驚かれてしまいました。

買い付けでは食べる時間が取れなかったり、郊外で飲食店をうまく見つけられなかったりするので、お弁当を作ることが多いのですが、やっぱり驚きますよねえ。

次の移動の車内で食べようと思っていたのが、綺麗な景色を眺めながら食べることになって良かった。外で食べるご飯は美味しいですね。


何やらステージで開催されるのを待つ人たち。

球技のペタングに興じる人たち。

犬の散歩。

立ち話をしたり、カフェで食事したり。

北欧で高齢者が良く使っている歩行器。フィンランドでは老人と侮れないくらい、これで疾走している人もいますが、スウェーデンはどうなのかしら。

公園の撮影の時に、カメラの設定ダイヤルをうっかり触ってしまったらしく、やたらコントラストの強い仕上がりになってしまいました。まるでスペインのようですが、実際はもっと光の柔らかいスウェーデンの光景です。スウェーデン人は半袖ですが、本当のところは気温も低いし(私の服装で察しが付くと思います)。

最近のカメラは機能が多すぎです。

閑話休題

恵子さんのお蔭で期待以上の買い付けができました。こうしてリンショーピンの買い付けを終え、スウェーデンを一気に南下。スコーネ地方へと約4時間の旅です。

ミタ


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カール・ラーションの家とオルソンさんの家へ

2017年夏の買い付けレポートが前回から1か月近く間が空いてしまいました!

さて、友人の住む北部スウェーデンから南下途中にダーラナのファールンに滞在を選んだのは、カール・ラーションの家に行きたかったから、と前々回の買い付けレポートで書きました。

カール・ラーションは20世紀初頭の画家で、主に自分の家族(子供が7人!)と自宅を透明感ある色調で描き、スウェーデンで愛されている国民的画家です。その自宅である『カール・ラーション・ゴーデン』はファールン近くの街スンドボーンにあります。

緑が美しい、夏の一番いい季節でした。

見学はガイドツアーのみ。日本から英語のツアーを申し込んでいました。

ガイドの女性が着ているのは、妻のカーリンがデザインしたドレスだそうです。

屋内は撮影禁止のため、写真がありません。とにかく細部までカーリンによる素晴らしい手工芸と、カールの絵で飾られ、ガイドツアーでなければ立ち止まって一つ一つをいつまでも見ていたい。カールの書斎には収集した日本の浮世絵が数多く飾られ、ガイドの説明によると、彼の絵に輪郭線があるのは浮世絵の影響なのだとか。日本人の私の心にもしっくりと来るのは、そのためかも知れません。

家の裏手には美しい庭が広がっていました。次の約束が無ければ、いつまでも過ごせそうな美しい場所でした。もしもダーラナ地方に行かれることがあれば、お時間を作って行かれることをお勧めします。



また、カール・ラーションについて調べていたら、日本の「カール&カーリン・ラーション友の会」が作った素晴らしいサイトに出会いました。ラーション夫妻の情報として、かなり読みごたえがありますし、スンドボーンの家と家族を描いたの水彩画集「Ett Hem(我が家)」のうち24枚の公開もあります。ご興味のある方は下記リンク先からどうぞ。
カール&カーリン・ラーション友の会

さて、後ろ髪をひかれる思いでお昼過ぎにスンドボーンを離れ、夜の7時ごろにスウェーデン中部のリンショーピンに到着しました。目的は布作家のオルソン恵子さんのお宅訪問。オルソンさんが吉祥寺で展示販売をやられていた時以来の再会ですから、ほぼ半年ぶりです。

ご自宅でサラダとブイヤベースの夕食をご馳走になりました。



デザートには今が旬のスウェーデンのイチゴです。

おしゃべりが楽しく、気が付くとすっかり夜が更けていました。スウェーデンの6月はいつまでも日が沈まないので気が付かなかった!

宿はオルソンさんの家から歩いて10分もかからないところなので、徒歩で帰宅。夜10時を過ぎているのにこの明るさです。それにホリデーシーズンなので人が全然いなくてなんだか非現実的な気持ちになりました。

この翌日から、いよいよ仕事が始まります。

ミタ


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銅鉱山から赤い壁

前回銅鉱山で有名なファールン(Falun)に到着したところで終わってしまいました。

ファールン銅山についての始まりについての記録はなく、10世紀の遺物が発見されたことから、その頃には採掘は始まっていたと推測されています。1992年に閉山されましたが、2001年にユネスコ世界遺産に指定され、今はビジターセンターが出来て坑道の見学ツアーを運営しています。

外からも、この様に大きな採掘跡を見ることが出来ます。1687年に大崩落があり、穴が更に大きくなったとか。あとで模型を見ましたが、その場所に建っていた建物も一緒に崩れ落ちたようです。

大事故にも関わらず、死傷者は一人も出ませんでした。なぜか。

当時は苛酷な労働条件で、休みは年に2回、夏至祭前日とクリスマスだけでした。崩落の日は偶然にも夏至祭前日の日で、誰もその場にいなかったのです。たまたま見学に訪れたのが夏至祭翌日の月曜日でしたので、正にこの頃だったのだなあと感慨が湧きました。

ビジターセンターで坑道見学の申し込みをすると、受け付けの陽気な女性が施設の地図を渡しながら「坑道の中は5度、暗くて足元が濡れているから気を付けてね!」「はあぁ…」今着ているもので充分だろうかと一瞬浮かない顔をした私に「寒くて暗くて濡れているの、最高でしょ?!」と明るく冗談を言うので、つられて笑ってしまいました。

まさか、その後で自分の姿に笑うことになるとは(前が閉まっていないのはショールが厚すぎたから)。

ガイドの男性が要所要所で説明をしてくれます。色々な興味深いエピソードを話してくれましたが、一番印象に残ったのは、ある坑夫にまつわる不思議な話。

1719年に一人の坑夫の遺体が長年使われていなかった、水の溜まった坑道で発見されました。亡くなってそれほど時間が経っていないように見えたのですが、行方不明になった坑夫はいず、誰なのか分かりません。その遺体を見た女性、Margareta Olsdotterが「彼は私の婚約者だった人です」と言うのですが、白髪の60代の彼女を見て誰もが信じません。ところが、それは本当に1677年に行方が分からなくなっていた恋人のMats Israelsson(通称Fet-Mats)だったのです。水に含まれる天然のミネラル成分で40年余りの間、傷むこと無く保存されていたのでした。

ガイドは坑道内に瑞々しい緑の葉をつけたクリスマスツリーを見せ、それもまた何十年も前からこの状態であると説明してくれました。そのツリー、見たいですよね?Fet-Matsが発見された大きな穴とか見たいですよね?王室一族が代々壁に残した落書きのサインも興味ありますよね?

ごめんなさい。暗かった上に、あの格好でカメラを取り出すのは億劫だったので写真を撮っていません。さあ、見たいと思ったあなたもファールンへレッツゴー!

ビジターセンターでは外壁用の赤い塗料、ファールンレッド(Faluröd/ファールロッド)が販売されていました。スウェーデンの木造住宅の特徴である赤い色は、このファールンの銅鉱山から産出された鉄や銅の副産物である酸化鉄から作られます。防腐剤の役割を果たし、1500年代頃からスウェーデン全土に広がったとか。

ビジターセンター周囲の建物も、当然ファールンレッド。ところで、この電気自動車の充電器に注目。描かれている特徴的な花柄は、ダーラナ地方の文様『クルビッツ』です。前回ご紹介したマルボロ風オブジェの下に描かれていたのがこのクルビッツ。

そんなこんなで鉱山を離れ街中に戻ってダーラナ博物館にも行きました。

館内には、過去から現代までの様々なダーラヘストたち、ニルスの不思議な旅の作者セルマ・ラーゲルレーヴのアトリエの再現、これでもかとクルビッツで飾られた伝統的な絵の数々があり、工芸品好きにはなかなか楽しい展示内容。撮影禁止ではなかったと思うのですが、なんとなく疲れていて何も撮っていません。その時は心に刻めばいいやと思ったのですが、あれだけの歴史的なダーラヘストが揃っているところなど見る機会など滅多にないので、今は撮ればよかったと後悔しています。

撮っていたのは、ミュージアムショップの前に展示されていたこの子だけでした。

何故だろう。大きいなあと思ったからかなあ…。

ミタ


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