アンティークフェアのち帰国

さて、秋のフィンランド買い付けレポート最終回です。

知り合いの知り合いが出店しているというアンティークフェアへ足を運びました。知り合いの知り合いとは、定宿の主人であり織物作家のエリナさんが作品を展示しているヘルシンキの展示スペースの隣でたまたま出店していたアンティークショップのオーナーさんです(長い!)。

まあ、いわば、ほとんど知らない人、です。

アンティークフェアに行けば必ずどこかが扱っているビルゲル(ビルイェル)・カイピアイネンのアートピースたち。

目の保養、目の保養。

50年代のムーミンフィギュアの価格に驚愕。これらはトーベ・ヤンソンの母がデザインしたと長年思われてきましたが、最近になって別の陶芸家が自分の工房でコツコツ作っていたことが判明しました。

数は多いけれど、価格が高いのがフェアーの欠点。顔見知りのショップさんも出店していたので、そういったお店を周って買い付けしました。

実は結局、知り合いの知り合いからは買いませんでした(高かった!)。

夕食はスーパーマーケット、アゲイン。

前回は肉だったので、今回は魚。

フィンランドのライ麦パンによく合います。

今回の滞在で、大体400点ほどを買い付けました。

そうして帰国の日。SASへの変わらぬ忠誠心を(特に理由はなく)貫いていたため、今年はマイレージがゴールドクラスになったので、ラウンジが使えます。この色使いがいかにもフィンランドです。

ヘルシンキから、コペンハーゲンのカストラップ空港へ。

ここでは、必ずバター買わないと。一目散にショップに駆け込もうとしましたが、お店が書割りになっています。

どうやら改装のために一時的に移動しただけのよう。仮店舗は、うまい具合に日本への便が出るターミナルC。出国ゲート前にお店があり、一安心したものの、明らかに冷蔵庫が小さい。嫌な予感はしましたが、やはり、「バターはありません」と…。がっかり…。

これで北欧とは来春までお別れです。次の春の買い付けでは念のためスーパーでバター買っておこうと心に決めて帰国しました。

そんなこんなで買い付けたアイテムは今週からボチボチアップしていきますね!

ミタ


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フィンランドの買い付けとフィンランドご飯

買い付けは到着翌日からスタートです。日本はまだまだ夏の暑さが続いている時期でしたが、フィンランドはすっかり秋の景色。

まずは、買い付け先として確実なところからスタート。長い付き合いのアンティークショップへ。

いつもの通り、行くと軽食を用意してくれています。これはフィンランドの国民食「カレリアンピーラッカ」にハムやゆで卵を乗せているもの。バターで和えたゆで卵の具が良く知られていますが、何を乗せるかは自由自在。他のお宅ではピクルスが乗っていたな。

お得意のスパイスケーキ。このケーキのレシピは当店のサイトか、拙著「北欧のおやつとごはん」に掲載していますので、宜しければお求めくださいね(宣伝)。

そして、お母さんが森で摘んだブルベリーが乗せられた小さなケーキです。

買い付けの内容はだいたいこんな感じです。

他の場所にも行って、そこではこんな感じ。

北欧は外食が高く、また食べる時間よりも、買い付けや梱包の時間を優先させるので、滞在中はキッチン付きの宿でほぼ自炊です。かと言って一から料理する時間も体力もないので、スーパーのお惣菜が食事の中心になります。

この日は、フィンランドのロールキャベツ “kaalikääryleet(カーリカーリュレート)”。鍋で煮るのではなく、オーブンで焼き煮にするので、焦げ目が特徴。お総菜コーナーで選ぶと「焼き目が濃い方がいい?薄い方がいい?」と聞かれることもあります。

それから、レトルトだけど、フィンランドの味のサーモンスープ「lohikeitto(ロヒケイット)」。パッケージの小さなフィンランド国旗は、内容物の50%以上がフィンランドで作られたという品質認証マークです。この形は鍵を表しているのだとか。

こうやって普通のフィンランド家庭料理を味わうのは、買付の数少ない楽しみの一つであり、貴重な体験でもあります。

夕暮れ迫るフィンランド。

ミタ


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2017年秋のフィンランド買い付けスタート

夏の買付けブログをやっと書き終えたところですが、実は9月の終わりにちょこっと秋のフィンランドに買い付けに行っていました。というのも、夏の買い付けがスウェーデンのみだったので、フィンランドの製品を買い足す必要があったからです。

そんなわけで9月末からフィンランドに、買付けのためだけに行ってきました。短い期間でしたが、いつものディーラーさんの他に、定宿のオーナーさんが紹介してくれたショップさんに連絡を取るとアンティークフェアーに出店するということなので、短くても効率良く買い付け出来る予定です。

出発はいつものSAS(スカンジナビアンエアライン)で、いつもの31番ゲートです。SASは日本便に力を入れているフィンエアーが日本人の利用者が多いのに比べると北欧人の利用が多く、ゲートは帰国の北欧人で賑わいます。

コペンハーゲンに到着して、ヘルシンキ行きの搭乗ゲートに向かう途中に郵便ポストがあります。そういえば昔は海外の旅行先から毎日のように祖母宛に絵葉書を出していましたが、祖母が亡くなってからは、そんな気持ちも一緒に無くしていたのをふと思い出します。手書きの手紙が珍しくなった今は、誰が誰に宛ててどんな思いでここから手紙を出すのでしょう。

フィンランド行きの搭乗ゲート近くのホットドッグスタンド。デンマーククローネの小銭が余った時や時間がある時に数回利用したことがあります。

あらためてショップの名前を見ると、Langelænder。夏に滞在した友人の別荘がある島、Langeland(ランゲランド)に名前が似ているなと気になって、調べたところランゲランドに所縁のあるメーカーのようでした(Google翻訳が今一つ曖昧ではっきりとは分かりませんでした)。ランゲランドの伝統的な手法で作ったソーセージだそう。ただし、今はノルウェーの会社が所有しているとか。

コペンハーゲンで乗り継ぎをして、ヘルシンキ空港に到着。

いつもの森の宿にチェックイン。ふと、窓の外を見ると、すっかり秋模様のヘルシンキ郊外です。

宿猫のスムと、スムの娘のトフィーとも再会。人懐こい(主に食べ物のおすそ分けが目的)スムと違い、娘のトフィーはちょっと引っ込み思案。たとえ娘でも食べ物のためには怒って追い払ってしまうような、性格のきついスムがいると近寄ってくれないのですが、スムがいないときはこうやってこっそり姿を見せてくれます。

最初に会った数年前はトフィーも人懐こかったのですが、いつの間にか姿を見せてくれなくなったのは、母猫の容赦ない仕打ちが原因ではと推測しています。

いよいよ、翌日から買い付けスタートです。続く。

ミタ


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『フィンランド・デザイン展』東京会場スタート!

2017年1月の福岡会場を皮切りに、12月の宮城会場まで約1年間全国を巡回する『フィンランド・デザイン展』がいよいよフクヤのある東京にやってきました。会場は府中市美術館、会期は9月9日から10月22日。

初日の昨日開催された開会式に招待を頂き、行って来ました。会は閉館後の午後5時半より開催されました。

挨拶をされるユッカ・シウコサーリ駐日フィンランド大使。フィンランドには戦後大変に貧しく苦しい時代があり今に至ったこと、フィンランドのデザインは海外の影響を受けながらも身近な自然から着想を得ている事などを話されました。

間に歓談の時間を挟み、府中市美術館の藪野健館長が挨拶されました。洋画家である藪野氏ならではの視点から今回の展示で感銘を受けた点をお話されました。

開会式の後は、内覧会の時間が用意されていました。なお展示の撮影は禁止ですが、取材のため許可を得て撮影しています。

今年はフィンランド独立100周年記念として企画された、100年の歩みを振り返る展示となっています。まずは「第1章」として独立以前の19世紀の家具や器などから。

第2章はフィンランドデザインの礎を築いたデザイナーたちの作品。カイ・フランクの器やマイヤ・イソラのテキスタイル。

アルヴァ・アアルトの曲木の椅子。

第3章はフィンランドデザインを完成させたデザイナーたちの作品が並びます(完成というだけあり、つい最近まで作られていたり、今も作られている物も!)。


第4章はフィンランドの異才たち。ムーミンの作者トーベ・ヤンソンの素晴らしいムーミンの本のためのドローイングや、貴重な50年代のムーミンの製品が並び見入ってしまいます。

ヴォッコ・ヌルメスニエミの大胆なテキスタイルを使ったドレス。

エーリック・ブルーンのポスター原画。ペンのタッチの素晴らしい事。そして、半世紀以上前のことですから、文字ももちろん手描きです。学生時代にやりましたが、面相筆で輪郭を描いて、内側は平筆で塗るんですよね。懐かしい。

第4章のエーロ・アールニオのポップな椅子たちの壁面に飾られているのは、第5章の企業とデザインを飛躍させたデザイナーとして取り上げられている、石本藤雄の華やかな花の陶板作品です。

第5章には、東京会場の「顔」となっている、オイヴァ・トイッカのフクロウも。

最後の第6章はフィンランドデザインの今について。アラビアのヘイニ・リータフフタの繊細な作品。

これは可愛かった。ハッリ・コスキネンがカニ(兎)とオウル(フクロウ)のパターンを和紙と漆で作ったポーチにデザインした製品。

その他にも、カイ・フランクの意外な側面を見る可愛らしいテキスタイルパターンや、ムーミンマグの原画といった、普段はなかなか見ることのできない展示がされています。ムーミンマグの原画は、完成までに試行錯誤したプロセスが時系列で並べてあるのが面白い!

2012年の「フィンランドの暮らしとデザイン展」よりも、デザイナーにグッとスポットを強く当てているので、デザインが好きな方にはワクワクと、どの作品も一つも見逃せない展示となっています。ここにご紹介した以外にも是非見て欲しい作品が並んでいますし、また写真では絶対に伝わらない細部の美しさ、面白さがあるので絶対に実物を見て欲しいです。東京は少し不便な場所にありますが、行く価値ありですよ。


フィンランド独立100周年記念 フィンランド・デザイン展
府中市美術館
〒183-0001 東京都府中市浅間町1-3
(ハローダイヤル 03-5777-8600)

会期:2017年9月9日(土)~10月22日(日)
※10月8日(日)は開館記念無料観覧日。
休館日:月曜日 (9月18日、10月9日をのぞく)、9月19日、10月10日
開館時間:午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
観覧料:一般900円

詳しくは下記リンク先の公式サイトをご覧ください。
●フィンランド・デザイン展


最後の会場は、10月28日から12月24日まで宮城県美術館です。東北旅行ついでにいかがでしょうか?

ミタ


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フィンランド人あるあるは日本人あるある

今日から5月。今朝テレビのニュースで新入社員の五月病について取り上げられていました。特に今年は大型連休なので、休み明けに憂鬱な気持ちに襲われる人が多いのかも知れませんね。

ところで、フィンランド人の「あるある」をテーマにして、2016年のフィンランドコミック部門売り上げNo.1となった漫画『マッティは今日も憂鬱』を読みました。

元になった漫画『Finnish Nightmares(フィンランド人の悪夢)』はインターネットで発表されていたため、たまにシェアされているのを読むことがありました。読むたびに「なんだか日本人みたい」と感じていたのですが、今回まとめて読んで、益々その気持ちを強くしました。

あれは20年程前の事だったか、渋谷パルコの地下の本屋でたまたま手にした雑誌がフィンランド特集でした。そこに”フィンランド人は自分たちが日本人に似ていると思い、日本に親近感を抱いているが、日本でフィンランドの事を知っている人はほとんどいず、片思いである”と書かれていました(正確ではありませんが)。

その時は、私もご多分に漏れず、フィンランドの事はほとんど知らなかったので「ふーん、そんなものかなあ」とぼんやりと思い、それでも不思議に、その文がとても印象に残っていました。

『マッティは今日も憂鬱』によると、フィンランド人は自分の思っていることをはっきりと口に出すのが苦手。人目に立ちたくなく、出来れば他人と距離を置いて、自分の世界を守りたい。必要以上に人に気を使って、大変な時でも何でもない振りをして助けてと言えなかったり、何かあったら悪いのは自分ではないかと勘ぐる…。そんな困ったフィンランド人の状況をユーモアたっぷりに描いています。

ああ、これってまさに日本人ではないですか!

来週からのゴールデンウィーク明けが憂鬱な新入社員の皆さん、新入社員ではない皆さん、そもそも連休なんてないよという皆さん、もしかしたら「遠い北の国の人たちが同じようなことでウジウジしている」話を笑いとばしているうちに、五月病も気にならなくなるかも知れませんよ…保証はしませんが。

本に興味のある方は下記リンク先をご覧ください。

さて、そんなマッティ(フィンランド人)が唯一饒舌になるのがサウナだとか。フィンランドでサウナと言えばビールがつきもの。アラビアでは、こんなサウナ用のビアマグが作られていました。

このビアマグを使えば、いつもよりリラックスできて饒舌になるかも知れません。私はお酒は飲めませんが、ミルクティー用に一つ持っています。在庫状況はリンク先からご覧ください。
アラビア サウナ用ビアマグ

ミタ

ところで、以前テレビのサウナ特集で「サウナでお酒は厳禁」と解説し、次に紹介されたフィンランド大使館のサウナの中にビール缶が映っていたのは笑いました。フィンランド人はお酒に強いですからね。日本人は真似しない方がいいかも。


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