温故知新

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学生時代ミッドセンチュリーに興味を持って、暇を見つけて目黒通りのヴィンテージショップを覗いたりしていました。
まだその通りが「インテリアストリート」という名前で呼ばれる前の話。お店も数店しか有りませんでした。
あまり人気のない店内には、うっすらと日が差し込み、使い込んだ家具や食器をぼんやりと照らします。年代を経た家具や食器に囲まれると、時間がたつのも忘れてしまいます。
もちろん、学生の私に買えるようなものは無く、眺めているだけ。
そんな10代の頃、この写真にあるカメラを祖父から譲り受けました。
これは1950年頃に製造された、ドイツContax社のカメラ。レンズは当然Zeissです。
もちろんピントも露出も、フィルムの巻上げすら全て手動。勘と経験が命のカメラです。
新し物好きの祖父のこと、戦後に買ったはいいものの、ほとんど使っていなかった様です。そのため、一人で本を読んだりカメラ屋のおじいさんに聞きに行ったりして、何とか写真を撮ってはチマチマと現像していました。
そのカメラの隣にあるのはGefle Lillemorのコーヒーカップです。
銅版画のようなタッチは、古い洋書の装飾を思わせます。規則的なパターンは有機的でありながら、ほとんど動きを感じません。
静かに静かに流れる時間を表現したようなこのコーヒーカップ。
眺めているうちに、思い出したのは当時のヴィンテージショップの空気です。
記憶の中に残る、ほの暗い店内に小さな声で話す人たち。静かで確かな時間がそこにありました。
さて前述のカメラ、社会人になってからは、すっかりしまい込んでしまって取り出すこともありませんでした。
それでも手放す気にはなれません。それは、やっぱり思い出だけでなく、デザインに惹かれているから。
良いデザインは長く生きる。このLillemorコーヒーカップにも言える事なのではないでしょうか。
ミタ


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聖母マリアと黄金の花

朝晩、少し肌寒くなりましたね。皆さんはどんなときに「秋が来たな」と感じますか?
私は寝る前に温かい物が飲みたくなったときかな。
先週まで、果実酢を炭酸で割って「あーさっぱり!」なんて言って飲んでいたのが、今週あたりから温かいものが飲みたくなりました。
私はコーヒーは食後のみで、普段はもっぱら紅茶党。それも、濃ーく淹れた紅茶にミルクをたっぷり入れて飲む、ミルクティー派なのです。
秋は「紅茶党ミルクティー派」の旗揚げです。えいえいおー。
と、ここで美味しい紅茶の淹れ方についてレクチャーできれば格好いいのですが、ごめんなさい、大抵ティーバッグをポンとポットに入れて、熱湯を注ぐだけ。
ただティーバッグは、できる限りイギリスかアイルランドのブランドのものを選びます。
そもそもミルクティー用にブレンドされているので、他国のブレンドよりも香りも濃さもミルクティーに合うのでお勧めです。
0905kehakukka.jpgと、紅茶党の宣伝活動の話が長くなってしまいましたが、この写真はArabiaのティーカップ、Kehakukkaです。
今年4月から6月まで東京都庭園美術館で開催されていた「北欧のスタイリッシュ・デザイン ―フィンランドのアラビア窯」でも展示されていたので、そこでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
デザインは繊細な植物画が得意なEsteri Tomula。1965年から1970年まで製造されていました。
マリーゴールドの花を真上から見た様子を、繊細なペン書きで一つ一つ描いています。
そう、一つ一つ。
このカップをお買い上げになったお客様から教えていただいたのですが、カップに描かれている花は全て違うのです。
同じくエステリ・トムラのKatrilliも一つ一つの花の絵が違っていると以前書いたのですが、これは気が付きませんでした。
そういった小さな仕事がこのカップに深みを与えているのかも知れません。
黒のラインで表現された花の中心にだけ、黄色が淡くぼかしたように彩色されています。
このアクセントがぎりぎりのところで、モダンに走り過ぎるのを引きとめ、洗練された完成度を見せています。
それに、このソーサーの絶妙なラインの色。見れば見るほどに、いいなーとため息が出ます。
同じ紅茶を飲んでも、こんなカップなら味だって違って感じるはず。
紅茶党党員の皆様におすすめです。
ミタ


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夏の名残

夏野菜の代表といえば、トマト、きゅうり、なす。
その中でもトマトは、そのまま食べるだけではなく焼いても、炒めても、煮込んでも良し。種類も多いし、和洋中に大活躍ですよね。
0905riikka.jpgチェリートマトはそのままマリネしても、爽やかでおいしいサラダになります。
この写真ではArabiaのRiikkaのシュガーボウルをサラダボウル代わりに使ってみました。
クリーマーにはミルクではなく、ドレッシングを入れて使います。
ステンシルで彩った、素朴でフォークロアなリーッカにトマトの赤が映えます。
手持ちの英語のガイドブック”SELECTING TOMATOES”によると、”A good tomato should be a deep, intense red color and very firm to touch.(良いトマトとは、深く濃い赤で、触れたときに実が締まっていなければいけない)”
なるほど。
“In the mouth, there shoud be a perfect balance of two elements – sugar and acid. (口の中で二つの要素 - 糖と酸の完璧なバランスがとれているべきである)”
ふむふむ。良いトマトを見つけるのも大変だ。
何はともあれ、もうすぐ秋が来ます。夏の太陽の光をいっぱい浴びて育ったトマトが食べられるのは今のうち。
甘くて酸っぱい、完璧なバランスの夏の名残を楽しみましょう。
ミタ


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おひさま だいすき いただきます

夏の盛りはあんなに、暑い暑いとぼやいていたのに秋の気配が迫ってくると、太陽が恋しくなるから不思議です。
0904aurinko.jpgそう、このプレートはアラビアのAurinko。その名も「太陽」です。
デコレートデザインは、エステリ・トムラ。
比較的、凝ったデザインが得意な彼女にしては、大きなタッチで大胆に花柄が描かれています。当時人気のあった、marimekkoを意識したものかもしれません。

aurinko.jpg黄色のAurinkoは良く知られていますが、こちらは珍しい青色です。製造されたのは1973年。
この年、創立100周年を迎えたアラビアでは、100周年記念モデルを初めとして、エステリ・トムラデザインの製品がいくつか発表されています。
このAurinkoブルーもまた、この通り100周年の広告に使われています。
右上にARABIA100周年のロゴが見えるのが分りますでしょうか?(写真:ESTERI TOMULA ARABIA 1947-1984)
さて、このデザイン。あえて「おひさま」と呼びたくなるような愛らしさ。ケーキを乗せるのにちょうどいい大きさですが、どちらかといえばドーナッツやホットケーキといった”おやつ”を食べるときに使いたいです。
もちろん、いっしょに飲むのは牛乳ですね。
皆さんも童心に返って、こんな「おひさま」プレートでおやつはいかがですか?
ミタ

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感謝、感謝

皆様、お久しぶりです。先ほど、北海道旅行から帰ってきました。
北海道は三度目なのですが、一度目は出張、二度目は駆け足のツアーだったので、じっくりと滞在したのは今回が初めてでした。
北海道の風景は、まるでヨーロッパの郊外の様で、道路脇に羊の姿を期待してしまうほど。もう気分は海外旅行で、思わず「日本に帰ったら…」と会話に出てしまいました。
さて、お休み中にもかかわらずご注文、お問い合わせありがとうございました。明日、まとめて全てに返信、ご連絡いたしますので、今しばらくお待ちください。
よろしくお願いします。
ミタ


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