冷蔵庫を整理してお菓子を作って名前の日について考える

年末年始の買い物で冷蔵庫がいっぱいになったので、半端に残っていたクリームチーズとカッテージチーズを使い切るためにケーキを焼きました。

クリームチーズとカッテージチーズを普段のパウンドケーキに混ぜただけの適当レシピ。ただ、バターの量はかなり減らしました。ついでに、冷凍庫にあったミックスベリーをトッピングして、上にアーモンドパウダーの入ったクランブル生地を散らしてみました。

撮影に使ったプレートとカップは一昨日新着でアップした、アラビアのVenla(ヴェンラ)。ヴェンラとはフィンランドの女性の名前です。

ヴェンラの名前の日は6月2日。名前の日とはヨーロッパ各国にある習慣で、1月1日、2月29日、12月25日を除く362日それぞれに名前が振り分けられています。元々は聖人の名前が付けられていた(2月14日は聖ヴァレンタインなど)のが、いつしか普通の名前も聖人の名前と一緒に振り分けられるようになりました。もちろん名前には流行があるので、フィンランドでは5年ごとに見直して、新しい名前を追加したり、古い名前を削除しているとか。

なんだか日の出っぽくておめでたい感じがするので、今日のデコレーションに選んだのですが、ヴェンラの明るい色彩は、北欧で一番日が長く明るい6月のイメージなのかも知れません。

それでは、皆さま、良いお年をお迎えください。

ミタ

ちなみに、明日の12月31日のフィンランドの名前の日は「Silvo」と「Sylvester」。「Sylvester」とはドイツ語で「Silvester」の事。ここでピンと来た人がいるのでは?12月31日のジルベスターコンサート(Silvester Concert)はこの日の聖人ジルベスターの名から来ているのです。今年の文化村の中継、カウントダウンに何の曲が使われるのでしょうかね?


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黄金に輝くルッセカットを焼きました

スウェーデンは日本と同じく、様々な節目を祝う特別な食べ物があります。イースターの前に食べる生クリームを挟んだパン、セムラは最近は知名度が上がって、カフェなどで提供するところも増え、北欧に感心のある方なら一度は耳にしたことがあるでしょう。

セムラ程日本では知られていませんが、12月13日に食べるスウェーデンの祝い菓子に「ルッセブッレ」があります。ルッセブッレについて、3年前に詳しく書いたので、いわれについてご興味があれば是非リンク先をお読みください。
12月13日はルシアの日

昨日、13日を1週間も過ぎてしまいましたが、ルッセブッレを焼きました。

ルッセブッレには様々な形があり、それぞれにユニークな名前がついています。ちょっと変わった形も作ろうかと頭をよぎりましたが、結局一番一般的なルッセカット(ルシアの猫)。くるんと猫の尻尾のように巻いた形が特徴です。初心者には基本は大事。

形は基本ですが、何年か前にスウェーデンの友人が「生地にカッテージチーズを入れるといいわよ」と教えてくれたので、今回はカッテージチーズを入れて焼きました。

焼きあがったルッセカットを割るとサフランで色付けした鮮やかな黄色が輝くように現れ、口に含むとサフランの特徴的な香りがふんわりと広がります。本当はもっとシュッとした形にしたかったのですが、膨らみ過ぎちゃいました。でも味は今まで食べた中で一番好きかも?(去年食べた味の記憶が薄れているだけという気もしますが)

カッテージチーズを入れたレシピの分量はスウェーデン在住の布作家、オルソン恵子さんのブログを参考にしました。作る手順は以前参加したスウェーデン料理教室でハナトモさんに教わったレシピを参考にしました。

オルソンさんはレシピを公開されているので、是非ご参考下さい。ハナトモさんは公開されていないのですが、なるほどと思う工夫がレシピにありました。ビックリするほど黄色く色づいたのはそのコツのおかげかと思っています。もし、ご興味があれば、ご来店の時に聞いて下さると、こっそりお教えしますね。

サフランパンと言えば、北欧料理研究家の佐々木千恵美さんのイベントで食べたサフランクランスは美味しかったなあ(写真左上のリング状のパン)。

生地にセムラに入っているアーモンドペースト、チョコレートチップ、オレンジの何か(←なんだっけ?)が巻き込んでありました。フィリングのハーモニーは流石食材を知り尽くした佐々木さん。

同じようには出来ませんが、サフランが残っているので、気持ちにゆとりがある時にでも似たものを作ってみたいです。

ミタ
写真に使っている商品は下記リンク先をご覧ください。
ルシア祭のクリスマスプレート→Gustavsberg クリスマスイヤープレート 1982年(足元に猫がいます♪)
青い小さなしずく型のプレート→Rorstrand Bla Eld アッシュトレイ (青)
金属の持ち手付きガラスカップ→Iittala Tsaikka グラス(ブルー)
ガラスのケーキスタンド→Arabia/Nuutajarvi Miranda ケーキスタンド (クリア)(12/21アップ予定)

あ、そうそう。カッテージチーズは裏ごししたものを使うか、粒の場合はあらかじめ裏ごししてください。これは絶対に覚えておかないと後悔します。粒なんて捏ねているうちに簡単に潰れるだろうと思っていたのですが、結構頑固で、結局目立つ大きさのものを生地から取り出しては潰すという眩暈のするような細かな作業をする羽目になり、終わってからちょっとフラッとしました。


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お父さんのカップはいりました

もう12月も半ばなのに、12月になって初めてのフクヤ通信です。先月から今月半ばまでバタバタしていて、しばらくアップしていないなあとは思っていたのですが、まさかの15日ぶり。こんなに間隔が空いたのは初めてではないかしら。気が付いてあらためてビックリ。

何も無かったわけではなく、むしろ色々とイベントがありました。10月28日に『北欧ぷちとりっぷ』があり、12月初めにはその打ち上げに参加して、フィンランドで買ったモルトを使って自家製ビールと、そのモルトの残りで作ったパンを持参しました。11月には3回目になる『北欧ガラクタ市』を開催して、沢山の方にご来店頂きました。12月半ばには北欧料理研究家の佐々木さんのセミナーに参加して美味しい北欧菓子も食べたっけ。

それより遡る10月には、アイスランド映画『YARN 人生を彩る糸』とノルウェー映画『ヒトラーに屈しなかった国王』の試写会にも行きましたが、ご紹介しないうちに公開されてしまっていてやや焦り気味。

さて、それらの宿題は後にして(果たしてやるのかしら?)、直近の話題としては、デンマークからごそっと入荷がありました。デンマークには親しい友人がいて、私の好きそうなものを探してくれ、何に数回溜まった時にまとめて送ってくれます。もちろん事前に見せてくれた写真から選んではいるのですが、何か月も後に届くので箱を開けるまで結構忘れているものがあります。

その中のひとつが、このロールストランドのFars kopp(スウェーデン語で「お父さんのカップ」)。

既にアップしているRorstrand Mars Kopp (お母さんのカップ)と合わせればペアになります。本来はソーサー付きのお品ですが、どちらも仲良くソーサーなし。容量が300cc以上入る大きなサイズですので、マグのように使えます。

このシリーズは手描きの装飾が魅力のひとつ。今では手描きはロールストランドでは作られなくなりました。それどころか、スウェーデン国内の生産も無くなりました。貴重な古き良き時代の製品を、ご両親への贈り物に、あるいはカップルでお揃いで持ってはいかがですか。毎日の朝食にたっぷり容量が便利ですよ。

クリスマスプレゼントにもいいかも知れないと思い、入荷したばかりのホヤホヤのお父さんのカップを、今週木曜日(12月21日)に急遽アップすることにしました。

さて、カップ以外にもいろいろ届いています。ポットやランプ、ジャーやピッチャーといった大きな物と、布製品は片付けてしまったので、小さなものだけしか写真にありませんが、大体はこんな感じ。

これらは、来年あたりからボチボチアップしていきますね。なにせ、まだまだフィンランドで買い付けたものや、ノルウェーの製品が順番待ちであるものですから。

それでは、今週のアップをお楽しみに。

ミタ


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タイポグラフィーのデザインが素敵なキャニスター

タイポグラフィーとは、活字の意味ですが、その活字をデザインにアラビアで作った1960年代の保存容器シリーズがあります。特にシリーズ名は無く、アラビアの当時のカタログにも「Purnukka(ジャー)」としかありません。

表面には様々な活字体を使い、「コーヒー」の言葉が上からフランス語、フィンランド語、スウェーデン語、ロシア語、英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語の9ヵ国語で書かれています(調べるのが大変でした!)。

デコレートデザインはエステリ・トムラ(Esteri Tomula)」。このコーヒー以外に、紅茶、砂糖、小麦粉用があり、いずれもそれぞれ、9つの言葉がデザインされています(小サイズは6ヵ国語)。

文字とはそもそも言葉(音)を書き表すための単なる記号ですが、使われている活字から音を連想することがあります。例えば、太い文字なら大きな音を、細い文字からは高い音を、といったことは誰でも心当たりがあるのではないでしょうか。

手元の本によると、異なる活字や様々な太さ、大きさの文字を自由に組み合わせて使ったグラフィックデザインは、1910年代半ばのダダイスムから始まったようです。

今では日常的なタイポグラフィーデザインですが、100年前はかなり斬新で新鮮に映ったことでしょうね。

このキャニスターがデザインされた60年代はポップカルチャー全盛の頃で、うねるような文字を使ったサイケデリックデザインが流行しました。サイケデリックな文字デザインを施したユニークなデザインも作られています。2012年にその製品について書きましたので、合わせてお読みください。
魅惑のサイケデリックデザインの意外なルーツ

それにしても、ビンテージの製品を見るたびに、これらのデザインが手で描き起こされている、ということに心打たれます。実際私が学校を卒業し、デザイン系の会社に入った時もコンピューターは無く、フォントを手でトレースしてデザイン上にレイアウトしてあれやこれや考えていたので、その作業は何となく想像が出来るからです。まあ、私の頃はコピー機がありましたから、縮小や拡大は機械がやってくれたので、まだましでしたが。

こちらのキャニスターは下記リンク先からどうぞ。手描きフォントの味わいをじっくりとお楽しみください。
Arabia コーヒー豆キャニスター (大)
Arabia コーヒー豆キャニスター (小)

ミタ


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温かい飲み物に使えますが耐熱ガラスではありません

フィンランドでTsaikka(ツァイッカ)の青を買い付けました。

Tsaikka(ツァイッカ)のグラスは1957年から2015年までIittala(イッタラ)にて製造されたロングセラーでした。もともとはティモ・サルパネヴァによるグラス『iシリーズ』のひとつでしたが、後にメタルのホルダーが付けられ、現在の形になりました。

当初はシリーズに含まれていたカラーグラスは、1971年に製造が中止され、その後はクリアのみになったので、クリアに比べるとカラーは見つかりにくい色です。

まあ、ここら辺の経緯は下記リンク先の著書『北欧 食べる、つくる、かわいいと暮らす』に詳しく書いているので(メタルホルダーの裏話も)是非お読みください。

さて、ホルダーが付いたために、タンブラーではなく、カップとして温かい飲み物に使われることが多くなりました。特にガラスを通して色を楽しめるためか、クリスマスのホットワイン「グロッギ」を飲むのに好まれているようです。2012年の秋に買い付けに行ったときに撮ったグロッギのパッケージには、この通りツァイッカが使われています。

お店でこの様なご説明をするとしばしば「耐熱ガラスなんですか?」とご質問を頂くのですが、結論から言うと
耐熱ガラスではありません。

「耐熱」という日本語が混乱の元だと思うのですが、「耐熱ガラス」とは「熱に耐えるガラス」ではなく「急激な温度の変化に耐えるガラス」のことです。良く知られている耐熱ガラスと言えば、アメリカのパイレックスでしょうか。

急激な温度の変化とは、キンキンに冷めた状態に熱いものを注ぐとか、熱々に温まっている状態に冷たいものを注ぐといったことです。Tsaikka(ツァイッカ)は耐熱ガラスではないので、例えば冷蔵庫から取り出して熱湯を注ぐようなことをすれば、割れます

もしかしたら耐熱ガラス以外は熱に耐えないのではと、ガラスに温かい飲み物を注ぐことに抵抗を感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、Tsaikkaに限らず、そもそもガラスは1000度近い熱で溶かし作っているものなので、飲み物の程度の温度でしたら、問題なく耐えます。

実際の意味での「耐熱ガラス」に関してでしたら、室温のグラスに適温の温かさや冷たさの飲み物を注ぐ程度の温度の変化でしたら、ご使用に問題はありません。どうぞ、安心してお使いくださいね。

こちらのブルーのツァイッカは来週アップ予定です。

ミタ


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