お父さんのカップはいりました

もう12月も半ばなのに、12月になって初めてのフクヤ通信です。先月から今月半ばまでバタバタしていて、しばらくアップしていないなあとは思っていたのですが、まさかの15日ぶり。こんなに間隔が空いたのは初めてではないかしら。気が付いてあらためてビックリ。

何も無かったわけではなく、むしろ色々とイベントがありました。10月28日に『北欧ぷちとりっぷ』があり、12月初めにはその打ち上げに参加して、フィンランドで買ったモルトを使って自家製ビールと、そのモルトの残りで作ったパンを持参しました。11月には3回目になる『北欧ガラクタ市』を開催して、沢山の方にご来店頂きました。12月半ばには北欧料理研究家の佐々木さんのセミナーに参加して美味しい北欧菓子も食べたっけ。

それより遡る10月には、アイスランド映画『YARN 人生を彩る糸』とノルウェー映画『ヒトラーに屈しなかった国王』の試写会にも行きましたが、ご紹介しないうちに公開されてしまっていてやや焦り気味。

さて、それらの宿題は後にして(果たしてやるのかしら?)、直近の話題としては、デンマークからごそっと入荷がありました。デンマークには親しい友人がいて、私の好きそうなものを探してくれ、何に数回溜まった時にまとめて送ってくれます。もちろん事前に見せてくれた写真から選んではいるのですが、何か月も後に届くので箱を開けるまで結構忘れているものがあります。

その中のひとつが、このロールストランドのFars kopp(スウェーデン語で「お父さんのカップ」)。

既にアップしているRorstrand Mars Kopp (お母さんのカップ)と合わせればペアになります。本来はソーサー付きのお品ですが、どちらも仲良くソーサーなし。容量が300cc以上入る大きなサイズですので、マグのように使えます。

このシリーズは手描きの装飾が魅力のひとつ。今では手描きはロールストランドでは作られなくなりました。それどころか、スウェーデン国内の生産も無くなりました。貴重な古き良き時代の製品を、ご両親への贈り物に、あるいはカップルでお揃いで持ってはいかがですか。毎日の朝食にたっぷり容量が便利ですよ。

クリスマスプレゼントにもいいかも知れないと思い、入荷したばかりのホヤホヤのお父さんのカップを、今週木曜日(12月21日)に急遽アップすることにしました。

さて、カップ以外にもいろいろ届いています。ポットやランプ、ジャーやピッチャーといった大きな物と、布製品は片付けてしまったので、小さなものだけしか写真にありませんが、大体はこんな感じ。

これらは、来年あたりからボチボチアップしていきますね。なにせ、まだまだフィンランドで買い付けたものや、ノルウェーの製品が順番待ちであるものですから。

それでは、今週のアップをお楽しみに。

ミタ


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アラビアのアピラのロゴの謎解明とアラビアロゴのオマケ話

先日、フィンランドとスウェーデンとデンマークからそれぞれ荷物が届きました。今週のアップから、春の買い付け品にプラスして少しずつアップしていきます。

フィンランドから届いた荷物には、アラビアのアピラ(Apila)も入っています。昨年末には2006年から2010年に再生産されたコーヒーカップ&ソーサーとプレートをアップしましたが、今回は1970年代に作られたオリジナルのティーカップ&ソーサーです。並べて比べたわけではないので確信はないのですが、印象として復刻よりも少し色が明るいかな。
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バックスタンプを見ると、1960年から71年まで使用されたロゴが付いています。アピラの製造期間は1971年から73年なので、それに照らし合わせると71年の初年度の製造ということでしょうか。
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でも、あれ、おかしいよね。以前入荷したオリジナルのアピラもこのロゴでした。調べるとビンテージのアピラはどれも71年までに使われたロゴばかりで、71年以降のロゴの物が見当たりません(あるかも知れませんが、私の探す限りでは)。

※アラビアのロゴ1964-71年と1971-75年
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日本のショップの中にはアピラは1971年の1年限りの生産だったと書いているところもあります。けれどもアラビアの正式な資料で71年から73年までとあるので、1年限りの生産というのは間違い。ただ、その間違いが起こったのはこのロゴ問題が原因かも知れません。

アラビアのこのロゴの時代はバックスタンプに製造年月を記載している場合もあります。例えばアラビアの王冠(実際には窯の絵→後で説明します)型ロゴの下に「5-69」とあれば、1969年5月の生産の意味です。調べるとビンテージのアピラの中には製造される以前の、69年や70年の製造を示すスタンプが押されている製品もあるではないですか。

そこで、色々資料を当たってみると面白い事実が出てきました。

実は、アピラは型だけ先に作ってあったのです。いや、正確にはアピラではなく、パラティッシの型(BKモデル)ですね。アピラは同じデザイナーのビルイェル・カイピアイネンの名作、1969年から74年まで作られたパラティッシと同じ形のデコレート違いです(パラティッシは1988年に復刻し現在に至る)。

アラビアによると、1960年代から70年代の初めまでは既にある製品の型を、何か他のデコレーションをする場合のために、作りだめすることをしていました。ちなみに、この習慣は1973年から74年の間に廃止されました。

アピラのデコレーションが承認されたのは1970年5月28日(こんな正確な日にちが残っているのですね)。約半年の準備期間を経て1971年から販売が開始され、73年に終了しています。その時に使われたのが、ストックして既にロゴがつけられていた型という訳です。

このエピソードを知って、アピラ以外でもこの時代の製品に妙にばらつきがある理由がやっと分かりました。もしお手元にビンテージのアピラがありましたら、ちょっと裏返して確認してみて下さい。何年の製造でしたか?

こちらのビンテージApila(アピラ)ティーカップ&ソーサーは8月25日アップ予定です。

さて、オマケでアラビアのロゴのお話。アラビアのロゴは2014年6月に下記の画像のものに変わりました。
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ちなみに、このロゴはアラビア元工場の壁面のフォントと同じ。原点に返るという意味でしょうか。
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1949年から2014年まで使われてきた、いわゆる「王冠」マークが無くなったわけですが、王国でもないフィンランドで王冠は不思議。実はこれは王冠ではないとご存知でしたか?
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王冠に見えるマークは1917年から32年まで使われていた焼き窯のフォルムのロゴの頭の部分をひっくり返したものです。
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この焼き窯マークの頭の部分をひっくり返すアイデアはカイ・フランクによるものだったそうです。
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以上、アラビアのロゴに関するトリビアでした。

ミタ


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スティグ・リンドベリの魅力が花咲くタヒチのティーカップ

4月の買い付けでグスタフスベリのタヒチが手に入りました。コーヒーカップよりも更に手に入りにくいティーカップです。そもそも入手困難なうえ、食洗機による色落ちが起こりやすく、状態が良いものが見つかりにくいシリーズ。
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デザインは今年生誕100周年で様々なイベントが開催され、今まで以上に注目を浴びている、スティグ・リンドベリ。鮮やかな色彩でエキゾチックな花を大胆に描いています。製造期間は1971年のみ。現在ではコレクター垂涎の品ですが、当時はあまり売れなかったようです。60年代のポップでサイケな流行を経て、70年代は行き過ぎた工業化に反発するように自然回帰の思いがつのり、白木の家具、アースカラーやナチュラルカラーが台頭した時代。当時はちょっと時代遅れに見えたのかも知れません。

けれども、タヒチはそんな風に時代で区切ってしまうともったいないくらい、大変に魅力的な作品です。実際リンドベリは50年代からこのような作風でした。タヒチの花々の持つ生命力、力強さ、美しさは、リンドベリという才能ある作家の持ち味が存分に味わえます。

状態の良いものが2点です。アップ予定は8月18日。どうぞ、お楽しみに。

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エストニアミトン入荷しました

ここ数日北欧はめっきり寒くなり、マイナス20度、25度なんていう話も耳に入ってきます。海を挟んだフィンランドの隣国エストニアでも冬はマイナス30度くらいにはなるそう。

その極寒の国、エストニアの伝統的な編み物、ミトンがこの冬も入荷しました。
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毎年お願いしているエストニアのモーニカさんに「今年もよろしく」と連絡をしたのが、去年(2015年)の夏の頃。夏が終わり、秋が来て、冬の足音が迫って来ても返事が無いので、再度問い合わせると「実は今まで依頼していた編み手さんがやめてしまったので新しい人を探している」と返事が。

モーニカさんが住んでいるのはエストニアのヒーウマー島。ヒーウマー島の面積は約1000平方キロメートルで人口9000人ほど。東京都の2分の1程の面積に、人口は約1450分の1。過密すぎる東京とくらべるのはおかしいのですが、それはさておき、限られた環境の中でこの冬のうちに見つけるのは多分無理だろうなあと、ほとんど諦めていました。

ところがクリスマスも終わり、年末が迫って来たある日「編み手さんを見つけたわ。もう遅いかも知れないけれど…」と突然のメール。「遅くないから、すぐに送って」と返事をして、待つこと10日ほど。そうしてミトン31双が新年早々の一昨日届きました。
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届いた翌日(つまり昨日)撮影をして、1月14日にアップ出来ますので、寒さ本番の2月には間に合いそうです。定番のモノトーンはもちろん、今までにない配色も入荷しています。どうぞ、お楽しみに。

現在在庫のあるミトンはこちらからどうぞ→エストニア製ミトン

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あけましておめでとうございます

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明けましておめでとうございます

旧年中は大変お世話になりました。今年もよろしくお願い致します。

昨年は初めての本の出版、お店を飛び出したイベントへの参加など、積極的に外に向かった年でした。

今年はなんとフクヤ10周年。10周年記念に特別な事を企画中です。実現するかどうかまだ分かりませんが、まあ、なんとか頑張ります。

ところで、北欧のアイテムで猿のモチーフはなかなかありません。聞くところによると、青森県の下北半島のニホンザル(温泉に入るアレですね)が世界最北端に棲息する猿とか。北欧のほとんどの都市はカムチャッカ半島と同じくらいの緯度。あまりにも北にあって猿がいないのですね。

そんな北欧で有名なサルが一つ。リンドグレーンの生み出した物語「長くつ下のピッピ」に登場する。「ニルソン氏」。北欧にはいないサルを連れていることでピッピがいかに特別かが分かります。

秋のスウェーデンでロールストランドのピッピシリーズをいくつか買い付けました。ほとんどのシーンにニルソン氏が登場しています。
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クリスマスのシリーズなのかな。1月中にはアップ予定です。

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