バイバイ夏の送料無料ガラスフェア

気が付けば今日は8月最後の日!!なぜかずっと30日と思っていましたよ!東京は今年はあまり暑くならず、過ごしやすい夏でした。既に朝は冷え込むようになり、しまったばかり(のような気がする)布団を出そうかどうしようか考え中。

さて、そんな感じでいよいよ夏が終わるのですが、名残りを惜しんでガラス送料無料フェア―を開催します。夏と言えばガラス、という単純な発想ですが。
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写真はスウェーデンのボダ社で50年代から60年代に作られた、エリック・ホグランの灰皿です。灰皿とはなっていますが、そもそもはホグランが教会のステンドガラスの一部としてデザインされた物なので、飾りとして十分に美しいです。

これらのホグランのガラスアッシュトレイ(灰皿)はもちろん、ガラスコーナーの商品全品が対象になります。期間は明日の9月1日から7日まで。どうぞこの機会にご覧くださいね。

ミタ


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ノルウェーのTor Vikingとクランペット

今朝は何故か「クランペットを作ろう。クランペットは時間がかかるから早く起きなきゃ」と思いつつ、うとうととしていると、5時半ごろ猫がお腹の上に飛び乗って目が覚めました。そして猫に先導されるまま猫ご飯をあげ、猫トイレを掃除し、猫に薬をあげ(腎臓病のために毎日投薬)、どうしてクランペットなんて物が頭に浮かんだのか、さっぱり分からないと首をひねり、まあ、せっかく早く起きたのだから作るかと冷蔵庫から材料を出しました。

クランペットとは、イギリスのパンケーキの一種。時間はかかるけれど、そんなに凝ったものではなく、小麦粉と塩と砂糖と温めた牛乳とイーストをボウルに混ぜ、発酵したところでフライパンで焼く、一種のパンです。ただ、焼く前の発酵に30分から1時間かかるので、思い立ったらすぐ食べられるものではないのが難点。
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まあ、そんなわけで、今日の朝食はクランペット。夫があまり好きでないので、これだけを一人で食べました!満腹!

撮影の食器はイギリスに関係なく、ノルウェーのFiggjo(フィッギョ)Tor Viking。70年代に作られたシリーズです。Tor(トール)は北欧神話最強の神の名、Viking(ヴァイキング)は言わずと知れた中世の海の覇者。いかにも強そうな名にしては可愛らしい花柄。命名の由来が知りたい。

ちなみに、人口の少ないノルウェーは国内需要だけではやっていけないので、昔から輸出に力を入れています。もちろん食器類も。フィッギョは欧州の陶磁器メーカーとしては比較的遅く、1941年創業。創業当時はフィンランドから絵付師を呼んだり、イギリスの流行を取り入れた柄など作っていたのですが、ノルウェーらしい民族的なパターンに変えた60年代から外国での人気が高まりました。その頃の製品はイギリスにも多く輸出されていたので、イギリスでビンテージのフィッギョが良く見つかるそう。

ついでにイギリスとノルウェーの関係について。イギリスのトラファルガー広場にクリスマスになると登場する大きなモミの木は毎年ノルウェーから贈られています。それは、第2次世界大戦の出来事がきっかけ。

1940年にナチスドイツがノルウェー侵攻。ノルウェーは良く頑張ったのですが、2か月で陥落。その時、王室と政府要人はイギリスに亡命し、亡命政権を樹立しました。1945年、連合軍が勝利し、ノルウェーは自由に。その時のお礼として1947年から今もクリスマスツリーがトラファルガー広場だけでなく、イギリス各地に贈られるようになりました。ツリーはノルウェー式に白い電飾だけで飾られるそうですよ。

思い付くままに、そんな季節外れなお話なども書き連ねてみました。

ミタ


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カンガルーを描いたフィンランドの子供用食器

こんにちは。台風の影響で雨風が強い東京です。

今日オリンピックが終了しましたね。世界各国の人が国旗と共に入場してきた閉会式を観ると感慨が湧いてきました。私にとってオリンピックの楽しみは、もしかしたら競技そのものより、普段聞いたことも無い国やその国の人たちを知ることかも知れません。

こちらは、フィンランドのアラビア製の子供用プレート「Kengu」です。Kengu(ケング)とはフィンランド語でカンガルーの事。一見キツネのようにも見える顔ですが、良く見るとお腹に袋があり、子カンガルーが入っています。お母さんカンガルーは水玉やストライプの服を着て、バッグやリボンでオシャレして、とってもスタイリッシュ。
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製造期間は1973年から74年。カンガルーの生息地オーストラリアはフィンランドから遠く離れた国ですが、70年代にはテレビが普及し、国際線も増え、世界の様々な情報が次々と手に入るようになったのでしょう。デザイナーのGOG(Gunvor Olin-Gronqvist/グンヴァル・ウリン=グラングヴィスト)はどこでオーストラリアのカンガルーを知り、モチーフにするアイデアを得たのでしょうか。テレビや雑誌、もしかしたら動物園かな。

ところで昨日の我が家の食卓で家人に「子供の時に本やテレビに出てくる食べたこともない外国料理に憧れてね」と話をしていて「昔『世界の料理ショー』って番組があったでしょ?ウサギ料理あって、ウサギ食べるんやー、美味しそうと思ってたの」「可哀想でなくて?」「美味しそう」。

思い出したら観たくなったので、探すと番組がYoutubeで簡単に見つかりました(ウサギ料理はなかったですが)。いい時代ですね。いくつもの動画がありましたが、カンガルーに敬意を表してオーストラリア料理の回はこちら。

かなりの創作が含まれると思われる日本語吹き替えの軽快な調子に、何十年も経ったいまでも面白く見入ってしまいます。

私が観ていた日本での放送はオリジナルよりも時代が後なのですが、当時でもまだまだ外国は遠い国。知らない国の知らない料理や食材に毎回ワクワクと胸躍らせ、いつか食べてみたいと夢見ていました。

70年代にアラビアのカンガルー柄食器を使っていた子供たちも、見たことのない不思議な動物のいる国を想像し、ワクワクと夢見る事があったのでしょうか。40年前、北国フィンランドの子供にとってはカンガルーの駆ける赤い土の乾燥した大地は遙か遠い地だったことでしょう。

そう言えばこの食器の販売される前年、1972年は札幌オリンピック。ウィンタースポーツに強いフィンランドは、もちろん出場し、5つのメダルをとっています。フィンランドの人たちにとって、文化も人種も全く異なる日本の国や人はどのように映ったのでしょうね。

オリンピックをきっかけに、テレビや小説を通して、遠い外国に憧れていた子供の頃の自分を思い出しました。ちなみに、アジア、アフリカ、ヨーロッパと世界半周した祖父の話を小さな頃に聞いていた私の夢はいつか自分も世界を周る事。お年玉やお小遣いを使わずにコツコツと貯めて、まとまったお金が出来て、初めて自分のお金で外国に行ったのは高校生の時。

それからは、交通機関の発達や円が強くなったりと、世界はだんだん狭くなっていき、気が付けばもう40か国以上訪問。いつの間にか祖父の周った国よりも多くなっていました。

小さくカラフルな食器を通して、デザインをしたGOGや使っていた子供のことを想像したり、自分の子供時代を思い出していた、オリンピック明けの月曜日です。

ミタ

P.S.1
同じく子供の頃に世界への興味を抱かせてくれた「兼高かおる世界の旅」の放送は1959年から1990年なんですね。なんて早い時代からなんでしょう!

P.S.2
「世界の料理ショー」に北欧料理は無いかと探してみたらデンマーク料理がありました。


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アラビアのアピラのロゴの謎解明とアラビアロゴのオマケ話

先日、フィンランドとスウェーデンとデンマークからそれぞれ荷物が届きました。今週のアップから、春の買い付け品にプラスして少しずつアップしていきます。

フィンランドから届いた荷物には、アラビアのアピラ(Apila)も入っています。昨年末には2006年から2010年に再生産されたコーヒーカップ&ソーサーとプレートをアップしましたが、今回は1970年代に作られたオリジナルのティーカップ&ソーサーです。並べて比べたわけではないので確信はないのですが、印象として復刻よりも少し色が明るいかな。
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バックスタンプを見ると、1960年から71年まで使用されたロゴが付いています。アピラの製造期間は1971年から73年なので、それに照らし合わせると71年の初年度の製造ということでしょうか。
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でも、あれ、おかしいよね。以前入荷したオリジナルのアピラもこのロゴでした。調べるとビンテージのアピラはどれも71年までに使われたロゴばかりで、71年以降のロゴの物が見当たりません(あるかも知れませんが、私の探す限りでは)。

※アラビアのロゴ1964-71年と1971-75年
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日本のショップの中にはアピラは1971年の1年限りの生産だったと書いているところもあります。けれどもアラビアの正式な資料で71年から73年までとあるので、1年限りの生産というのは間違い。ただ、その間違いが起こったのはこのロゴ問題が原因かも知れません。

アラビアのこのロゴの時代はバックスタンプに製造年月を記載している場合もあります。例えばアラビアの王冠(実際には窯の絵→後で説明します)型ロゴの下に「5-69」とあれば、1969年5月の生産の意味です。調べるとビンテージのアピラの中には製造される以前の、69年や70年の製造を示すスタンプが押されている製品もあるではないですか。

そこで、色々資料を当たってみると面白い事実が出てきました。

実は、アピラは型だけ先に作ってあったのです。いや、正確にはアピラではなく、パラティッシの型(BKモデル)ですね。アピラは同じデザイナーのビルイェル・カイピアイネンの名作、1969年から74年まで作られたパラティッシと同じ形のデコレート違いです(パラティッシは1988年に復刻し現在に至る)。

アラビアによると、1960年代から70年代の初めまでは既にある製品の型を、何か他のデコレーションをする場合のために、作りだめすることをしていました。ちなみに、この習慣は1973年から74年の間に廃止されました。

アピラのデコレーションが承認されたのは1970年5月28日(こんな正確な日にちが残っているのですね)。約半年の準備期間を経て1971年から販売が開始され、73年に終了しています。その時に使われたのが、ストックして既にロゴがつけられていた型という訳です。

このエピソードを知って、アピラ以外でもこの時代の製品に妙にばらつきがある理由がやっと分かりました。もしお手元にビンテージのアピラがありましたら、ちょっと裏返して確認してみて下さい。何年の製造でしたか?

こちらのビンテージApila(アピラ)ティーカップ&ソーサーは8月25日アップ予定です。

さて、オマケでアラビアのロゴのお話。アラビアのロゴは2014年6月に下記の画像のものに変わりました。
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ちなみに、このロゴはアラビア元工場の壁面のフォントと同じ。原点に返るという意味でしょうか。
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1949年から2014年まで使われてきた、いわゆる「王冠」マークが無くなったわけですが、王国でもないフィンランドで王冠は不思議。実はこれは王冠ではないとご存知でしたか?
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王冠に見えるマークは1917年から32年まで使われていた焼き窯のフォルムのロゴの頭の部分をひっくり返したものです。
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この焼き窯マークの頭の部分をひっくり返すアイデアはカイ・フランクによるものだったそうです。
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以上、アラビアのロゴに関するトリビアでした。

ミタ


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ユジク阿佐ヶ谷で「北欧映画の夏祭り」

阿佐ヶ谷にあるミニシアター「ユジク阿佐ヶ谷」で8月6日から26日まで「北欧映画の夏祭り」と題した映画祭が開催されています。今日は見逃してしまったノルウェー映画「ハロルドが笑うその日まで」を観に足を運びました。
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中には壁一面に大きな黒板があり、上映される映画の一場面がチョークで可愛らしく描かれていました。
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小さなロビーですが、北欧雑貨販売のコーナーもあり、北欧気分を盛り上げてくれています。
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この映画祭を知ったのは、フクヤで年に数回デンマークの手工芸エスカのワークショップを開催して下さっている、つれび工房の成瀬さんが1日教室を開催されると伺ったから。既にワークショップは終了していましたが、ロビーの黒板には告知が残っていました。
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楽しみにしていた「ハロルドが笑うその日まで」は、愛する人の死、失業、離婚、孤独、虐待と深刻な問題を扱っておきながら、ユーモアたっぷりで、あははと笑っているうちに、最後は人生捨てたものではないなあとしんみりと思える映画でした。

主役のハロルドは40年に渡って伝統的で高級な家具を販売。また、施設や企業などへの家具の納品も請け負い地元の名士として仕事に誇りを持っていました。ところが近くに巨大家具店IKEA(イケア)が出来たため、状況は一転し顧客は減り店は閉店。おまけに愛する妻も亡くなり、すべてを失い自殺を図るも失敗。自暴自棄になったハロルドはイケアの創立者カンプラート誘拐を計画し、ノルウェーからスウェーデンへと向かいます。

その荒唐無稽ともいえる計画の中でハロルドは、自分だけでなく、薄情な息子、ドライな少女、敵と思い憎んでいたカンプラートさえも、それぞれに悩みや人生の問題を抱え、戦っている現実に気が付いていきます。

Be Kind; Everyone You Meet is Fighting a Hard Battle.
親切であれ、あなたが出会うすべての人は困難な戦を戦っている。
※19世紀スコットランドの作家・神学者イアン・マクラーレンの著書から生まれた格言

ラスト近く、吹っ切れたように笑い、次の人生の一歩を歩もうとするハロルドは清々しい。

ユジク阿佐ヶ谷での上映は19日までと、あまり日にちはありませんが、その後はフィンランドのアキ・カウリスマキ特集、そしてスウェーデン映画「シンプルシモン」が予定されています。シンプルシモンも見逃したので、観たいんですよね。
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映画祭の詳細は下記リンク先、ユジク阿佐ヶ谷のホームページからご覧ください。
ユジク阿佐ヶ谷

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