ワッフルの日に椀子ワッフル状態

こんにちは。春の買い付けブログの続きです。あまりにも間が開き過ぎて、前回の続きに何を書こうとしていたのか忘却の彼方…。

えっと、行こうと計画していたショップが臨時休業で、慌てて別のディーラーさんに連絡取ったら、なかなか返事が来ないし、時間が迫っているし、って話でしたね。

結論から言うと、連絡が来て、本当は出発したかった時間より30分遅れで目的地へ向かいました(記憶が薄れて経過が良く分からなくなってきた)。

美味しかった、ワッフル。

伺った日が3月24日。翌日の3月25日はスウェーデンのワッフルの日、ということで手作りワッフルをご馳走になりました。砂糖少な目の酸味のある手作りジャムがさっぱりと美味しく、キッチンで次々焼いて、次々運んでくれるので椀子蕎麦ならぬ、椀子ワッフル状態。

あまりにも美味しかったのでレシピを尋ねると、本の写真を撮らせてくれました。

「え?本のレシピなの?」と侮るなかれ。このレシピ本『Sju sorters kakor』は1945年に刊行以来、版を重ね、2017年には第100版、380万部の売り上げを誇り、スウェーデンの家庭に必ずあると言っても過言ではないのです。ディーラーさんもおばあさまから譲り受けたとか。

料理というのはレシピ通り作ってもおいしく出来るとは限らず、おばあさまから伝授されたコツは、粉を何回にも分けて入れ、そのたびにしっかり混ぜる事とか。今度やってみよ。

子猫のペプシが少し大きくなっていました。黒いからペプシ。

もちろん、片道2時間弱もかかって行ったのだから買い付けもしっかり頑張りました。現地では記録程度しか撮らなかったので、宿に戻ってから撮影した、しかも他の場所で購入したものも混ざった、ロクな写真ではありませんが。

翌日は日本滞在中から予約していたディーラーさんのところへ。このディーラーさんは定期的にデンマークへ仕入れに行っているので、スウェーデンだけでなく北欧各国のものが集められるのがありがたい。今回もノルウェーでのフィッギオやフィンランドのアラビア、デンマークのクロイヨーデンなど北欧各国満遍なく買い付け。

お腹空いたでしょうと、お昼も用意してくださいました。北欧名物オープンサンド。個人的に一押しのスウェーデンローカルフード『ミートボール+ビーツサラダ』があるのが嬉しい!

そして食後のオヤツはワッフル!そう、この日こそワッフルの日当日の3月25日!

またしても椀子ワッフル!焼きたてワッフルって本当に美味しい。冷めるとしなっとしてしまう表面がパリパリで、歯ごたえはもちもち。ごちそうさまでした。

ところで、普段の食事は主にスーパーのお総菜。キッチン付きの宿に宿泊していますが、最近はスープを温めるかソーセージを焼くくらいしかしなくなりました。

気に入っているのは、スーパーのサラダバー。

野菜だけでなく、サーモン、エビ、チキン、ビーンズ、パスタ、ファラフェル(豆の揚げ団子)などなど、結構食べ応えあるのです。

ところで、スウェーデンのお菓子レシピ本 『Sju sorters kakor』 の英語版があると聞いて、スウェーデンで本屋に行く機会があると探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。このブログを書くときにAmazonで検索したら、あっさり見つかりました。しかもKindle(電子書籍版)もあるとか。早速中古を1冊購入。

届くの楽しみ

上記画像からAmazonにリンクを貼りましたので、よろしければご覧ください。

Kindleといえば、当店の『北欧のおやつとごはん』に、本文中のビーツサラダのレシピを掲載しました。ミートボールとの組み合わせが好きすぎて書いてしまった。下記画像のリンク先からダウンロードできますので、ご覧くださいね。

380円です!

買い付けの話というより、食べ物の話ですねー。では、次回マルメで出荷編へ続く。

ミタ


↓Fukuyaのお店へはここをクリック↓

みりんの話

こんにちは。猫営業部長のみりんです。目が見えなくなりました。

ゴールデンウィークの前くらいからスタッフ(♀)が風邪をひいて、それで、それが治るまですごく長くって、3週間くらいかかりました。

そしたらワタシもだんだんご飯が食べられなくなって、スタッフはだんだん良くなっていったけど、ワタシはだんだん体に力が入らなくなっていきました。

スタッフと病院に行ったり、お薬飲んだり、背中からお水を沢山いれたりしたけれど、ぜんぜん良くならなくて、なんだか体が軽くなりました。

スタッフは毎日エンエン泣いて、新着の商品を選びながらエンエン泣いて、商品洗いながらエンエン泣いて、パソコンで字を書きながらエンエン泣いて、新着のお仕事以外は、ブログ書くとかお店でお客さんとお話しするとかできなくなっちゃって、大人なのに赤ちゃんみたい。

スタッフは新着のお仕事だけやって、あとはあっちこっち行っていろんなご飯を買ってきたり、ワタシの口に持って来たりするんだけど、どうしてもご飯がちょっとしか食べられませんでした。それで私の頭をなでてまた泣くので、お目目がとけちゃいそうでした。

ある夜、スタッフでなくて、ワタシの目が見えなくなりました。
怖かった。

スタッフはすぐに気が付いて次の日に病院の先生に電話したら、先生は目はもうもどることはないでしょう、あさって来る時にしらべましょう、それよりも今はご飯を食べるのが大事だから食べるのがんばりましょうって言いました。

その日から、ご飯を食べたくなりました。
ふしぎなんだけど。

スタッフが持って来るご飯がおいしくなりました。毎日だんだん食べる量がふえました。自分から食べに行ったりできるようになりました。それで、いまはだいぶん元気になりました。

見えなくてたくさん歩くのは怖いけれど、今日は昨日より食べて昨日よりたくさん歩きました。明日は今日より食べて今日より歩くようになります。あさっては明日より食べて明日より元気になります。

スタッフはワタシの目が見えなくなったけれど生きているからもう泣いていません。

以上!

みりん(猫営業部長)

スタッフより
みりんの眼は病院で詳しく見てもらいましたが失明の原因が分かりませんでした。腎不全からの高血圧、網膜剥離、緑内障、どれも当てはまらないそうです。専門病院への打診もされましたが、原因が分かったところで戻るものでもないなら、 慣れない病院で長い検査でストレスを与えるなら、見えない暮らしをいかに快適にするかに考えを切り替えようと思い、断りました。 とはいえ、突然原因も分からず見えなくなったので、突然原因も分からず元に戻るかもと願ったりもしていますが…。


↓Fukuyaのお店へはここをクリック↓

私の基本のパウンドケーキ

お店の備品をIKEAで買うことが多いのですが、行くとついつい買ってしまうのがチョコレート。100g100円。日本のチョコレートも昔は100gだったのに、どんどん薄くなって今は50g100円。つまり、IKEAのチョコレートは半額なのです。

チョコレートのように、価格は変わらないのに分量が減って、実質値上げになっていることをステルス(こっそり)値上げというそう。例えばバター。以前は一箱225gだったのに、今は150gなんてのも。子どもの頃、母と頻繁にパウンドケーキを焼いたものですが、分量は卵4個に、バター、砂糖、小麦粉は各225g。今はバター一箱では足りません。

そういえばケーキのレシピも小さくなりましたね。子供の頃はその分量で直径21cmで焼いていたのですが、やがて18cmが主流になり、最近は直径15cmのレシピが多くなりました。

さて、話は戻って、IKEAのチョコレート。いつものミルクチョコレートだけでなく、流行りのダークチョコレートを買ってみたところ、味覚が子供の私たち夫婦には酸っぱいし苦いしで、どうにもこうにも食べ進まない。毎日ちょっとずつ食べ、ようやく半分くらいになったところで「これどうしようかな?」とつぶやくと、夫に「ケーキにすれば?」と提案されました。

夫がパウンドケーキが好きなので、何度も作るうちに自分なりのベスト基本レシピが出来ています。二人家族に丁度いい大きさで、バターと砂糖を気持ち少な目にした<卵2個、バター100g、砂糖100g、小麦粉120g、ベーキングパウダー小さじ1>。

「残りのチョコレート約50gを使うので、バターは80g、砂糖は90gに減らそう。セムラを作った時に余ったアーモンドプードル約10gも入れて、小麦粉は110gに減らそう。チョコレートは湯煎して牛乳大さじ1混ぜて延ばせばいいかな」と適当に基本のレシピをアレンジ。

170度で40分焼いて完成。中心がこんな風にぱっくり割れていると上手にできたなと嬉しくなります(断面の白いものはアーモンドプードル)。

そういえば、子供の頃は卵を泡立ててケーキを膨らませていましたが、今はこうやってベーキングパウダーで簡単に作るようになりました。北欧の人にレシピを教わると、どれもベーキングパウダーを使ったレシピで、むしろケーキ作りが日常の国では手軽さが支持されているんですね。

以前住んでいたアイルランドではセルフライジングフラワーという、最初からベーキングパウダーが入っている粉が売られていました。アイルランドに限らずイギリスやアメリカなど(要はイギリス系の国)の多くのレシピはセルフライジングフラワーを使うのが前提で書かれているので、そのために小麦粉140g、ベーキングパウダー小さじ1.5、塩小さじ1/4の割合で作ったりもしていましたが、最近は面倒なので適当にやっています。

ベーキングパウダーを使わず卵を泡立てて作るスポンジケーキ生地をジェノワーズといいます(最近覚えたので、知ったかぶっている)。以前放送していたイギリスの素人お菓子作りバトル番組『ブリティッシュベイキングオフ』で、お題にジェノワーズが出た時に、ほとんどの人が作ったことない、やり方が分からない、と戸惑っていたを観て、イギリスでいかにベーキングパウダー(セルフライジングフラワー )の使用が普及しているのか実感しました。私が子供の頃は当たり前のように卵を泡立てて生地を作っていたのに、素人とは思えないお菓子作り名人たちでも経験がないなんて。

と、まあ、そんな日常のお話でした。

ミタ

心に浮かんだまま書いたら、オチが無い上に、タイトル詐欺的な内容になってしまった。


↓Fukuyaのお店へはここをクリック↓

ワークショップ、フィンランドの糸で編むマルチカラーソックス

こんにちは。ワークショップ担当の猫営業部長のみりんです。5月の最初のお休みがずっとあった時にしずく堂さんがくつしたをあむ教室をいっぱいしました。

ぜんぶで6こ教室やって、ぜんぶすぐにいっぱいになったの。でもスタッフがずっとおねつがあって写真がちょっとしかないのです。ごめんね。

どれだけ慣れているどうかで長いのか短いのを選ぶのです。

くつしたはかかとがポイントなのです。

みんながんばりました。

この毛糸はフィンランドの七人兄弟というシリーズで、七人兄弟はフィンランドの有名な小説なのです。

豆知識でした。

それから毛糸屋さんの七人兄弟のプロモーションビデオがカッコいいのでみてね。

あと、しずく堂さんは日本のあっちこっちで教室しているから、参加したいなって人はここから探してね。
しずく堂Store

じゃね!

みりん(猫営業部長)


↓Fukuyaのお店へはここをクリック↓

オイヴァ・トイッカの描いた原発事故

今日の文章はあとで見直して修正するかも。いつもシンプルに情報を絞って書くようにしているのですが、今回は話があちこちに飛んだり、長くなったり、引用が多くなるし。うーむ。読みやすいように章を作ってみます。

■きっかけはメンバーの投稿

フクヤでは北欧ヴィンテージ好きな人が情報を交換したり、コレクションを見せる場として『北欧ヴィンテージが好き』というFacebookのグループを運営しています。

運営といっても、フクヤは主催者に過ぎず、理想的にはいつかフクヤは遠くで見ているだけで、メンバーさんだけのやり取りでグループが活発になればいいなあと思っています(グループ内での宣伝、売買は禁止)。

とはいっても、きっかけがなければ投稿もなかろうと、今月は試しに先月亡くなったオイヴァ・トイッカの作品をテーマに投稿を呼びかけました。何人かの方がお手持ちの作品の写真を出して下さり、反応なかったらどうしようと思っていたので、胸をなでおろした次第です。

メンバーの中に、オイヴァ・トイッカが1989年に発表したロールストランドのCobolti(コボルティ)を投稿して下さった方がいました。

コボルティとはこの作品です。この写真は投稿されたものではなく、当店で持っているもの。

その際に「 絵柄が不思議。何を描いてあるかご存知なら教えて下さい」と質問がありました。そもそもアラビアではなく、ロールストランドで制作されたのも不思議。いろいろ、気になったので本腰を入れて調べることにしました。

まさかこんなものが描かれていたなんて

ネットでの検索は、最初は思ったような結果が出なかったのですが、様々な検索ワードを試したり、スウェーデンのGoogle(.se)やスウェーデン語で検索するうちに、ようやくデザインの背景について書かれた文章に辿り着きました。

そこで説明されていたのは、全く想像もしていなかった内容で、最初はGoogle翻訳が間違っているのではと、単語一つ一つを確認してしまうほどの衝撃でした。

いわく『恐らく、原子力発電所を描いた唯一の製品』『トイッカは燃えているチェルノブイリを中国風の装飾の中に隠した』『陰気なテーマは市場では受けなかった』『現在はトイッカファンの垂涎の品となっている』

チェルノブイリ原発事故と北欧

チェルノブイリ原発事故は1986年に現ウクライナ(旧ソ連)のチェルノブイリで発生した史上最悪の原発事故でした。コボルティの制作は1989年なので、その3年後のこと。

北欧は旧ソ連に隣接しているため、汚染を逃れることはできませんでした。しかも当時はソ連の対応の遅さ、隠ぺい体質が問題を更に深刻化させました。

汚染物質のセシウムは苔に堆積しやすく、苔を主食にしているトナカイ、そのトナカイで生計を立てているラップランドの人たちにとって収入にまつわる深刻な事態になりました。

また、キノコ類やベリー類もセシウムが蓄積し、日常的にキノコやベリーを摘んだり、(レジャーとして)野生動物を狩る暮らしをしている北欧の人にはとても身近な問題です。

当時、スウェーデンは汚染状態について詳細に調査し、詳しい情報を提供する冊子を配り『そもそもの国の基準は大変厳しいので、それを超えて摂取しても良い、野生動植物を食べたい人はこの冊子を参考に、自分でリスク判断をして下さい』と対応したそう。

詳しくは下記リンク先のスウェーデン在住研究員の方のコラムをご覧ください。
チェルノブイリ原発事故のあとのスウェーデン  

ちなみにコラムを書かれている方は、当店で扱っているコーヒーの焙煎元、福島県の珈琲香坊さんのお知り合い。私は先にこのコラムを知っていたので、数年後その偶然に大変驚くことになります。

自己判断の国、北欧

先のチェルノブイリ事故についてのコラムを読んだとき、同じことを日本が行ったらどうなったろうと考えざるを得ませんでした。 特に読んでいたのは福島原発事故から間もない時だったので。

日本だったら…
自己判断に任せるなんて政府は無責任だ!抗議だ!
ってなっていたかもなあ…。

その時思い出したのが、伊藤美好さんがデンマークの小学校に子どもたちを通わせた体験を書いたエッセイ「パンケーキの国で」の一節。

子どもの林間学校の持ち物について先生から「自分が要ると思うものを持って」来るようにと指示され、日本との違いにショックを受けたエピソードです。

小さい時から自分で考えて判断する訓練をしながら育った国の人たちと、指示されたことを正確に行うことを要求されて育った国の人たち。どちらが良いとか悪いとかではなく、国民性は教育かもなあとしみじみ思ったものです。

伊藤美好さんの「パンケーキの国で」は出版されていますが、全文がネットにも公開されています。下記リンク先からお読みいただけますよ。
パンケーキの国で ~子供たちと見たデンマーク~

コボルティの意味は

さて、話は戻って、トイッカのCobolti(コボルティ)について。

コボルティの名は音の響きから、コバルトブルーを使っているから、コボルティなのかな、と漠然と思っていました。けれどもテーマが分かった今、タイトルにも意味があるのだろうと思わざるを得ません。

ところがどうしてもcobolti(コボルティ)の意味が分からない。

もしかして、最初の印象があながち間違いではなく、コバルトなのかな、と思い直してみました。

コバルト、といっても、色ではなく金属のコバルト (偶然なのかスウェーデンで発見された金属) 。もしかして原発に関係あるかもと調べると、金属のコバルトを使って核爆弾を作ることができると分かりました。ただしあまりにも危険な兵器のため実用化はされていないとか。

コバルト(cobalt)はフィンランド語でコボルッティ(koboltti)。うん、ちょっと cobolti(コボルティ) っぽい。

さて、この推測は合っているか、全くの筋違いか。

トイッカは何を作ったのか

チェルノブイリは北欧、そして旧ソ連に隣接しているフィンランドにとって日々の暮らしに恐怖を与えました。

トイッカは食器の上に原発に対する、恐れや怒りを描いたのでしょう。美しくも幻想的な世界を描いていたトイッカには珍しい、感情の吐露を表した作品です。

気の抜けたようなユーモラスな作風のトイッカが描いたと思えない強い表現。何が描かれているのか分からなくても惹きつけられるのは、その強烈なメッセージ性にあるのでしょう。

チェルノブイリ事故を知ったのは、学校の校外学習で長野県で合宿していた時。部屋のテレビをつけたら、何やら外国で大変な事故があったらしいけれど何だろうね、とクラスのみんなで観ていたのを覚えています。それから30年以上が経ち、つまり、セシウムは半減期になったということですね。

Coboltiはちょうど春に買い付けていたので、来週アップするために準備することにしました。どうぞ、今しばらくお待ちください。

ミタ

P.S.
Facebookの『北欧ヴィンテージが好き』グループでは参加メンバーを募集しています。下記リンク先からどうぞ。質問がふたつあるので、それにお答えくださいね。
https://www.facebook.com/groups/885068275032950/

P.S.2
なぜ、ロールストランドで、という疑問はここまで調べるのに疲れてしまったので放置しています。機会があれば、知っていそうなところにちょっと聞いてみます。


↓Fukuyaのお店へはここをクリック↓